前房蓄膿の原因疾患
前房蓄膿の原因疾患
前房蓄膿とは前房底部に膿汁がたまる状態である。
(前房とは以下のイラストのように角膜と水晶体に挟まれた空間のことを指す)
前房蓄膿の原因としては
1、ベーチェット病(重要な原因疾患なので少し説明しておくと・・・)
遺伝的要因と環境的要因の双方が関与して過剰な免疫応答が生じる全身性炎症疾患。虹彩毛様体炎(前部ぶどう膜炎)、ぶどう膜網膜炎(後部ぶどう膜炎)などの眼症状が生じ、前房の下の方に白い境界明瞭な前房蓄膿が形成される。前房蓄膿は体位変換で移動する。
このほか
2、細菌性角膜潰瘍
3、麻痺性角膜縁
4、角膜真菌症
5、化膿性虹彩炎
などでも生じうる。いずれにせよ前房蓄膿とは感染症や免疫異常によって前房に炎症が起こり、炎症細胞などが貯留した状態と考えられる。