つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

緊張性気胸の病態生理

スポンサードリンク



概念

胸腔は臓側胸膜壁側胸膜によって囲まれた陰圧スペースで、弾性によって縮もうとする肺を外側からひっぱている。その中には少量の胸膜液を含み、臓側胸膜と壁側胸膜は引き離されにくい状態を保ちながら呼吸運動を行っている。気胸とはその臓側胸膜と壁側胸膜の間に空気が入ってしまった状態を言う。

 

胸腔は陰圧になっているが、胸膜が破けると、胸腔内は大気圧と同じになり陰圧は失われる。すると肺の弾性だけが残るので肺は縮む。穴の開いた場所が塞がれば、胸腔内の空気は徐々に血液中に吸収され、胸腔内は再び陰圧となり、肺は膨らむことができる。

 

しかし…!もし穿孔部位が弁状になると、空気は吸気時に胸腔に入るものの、呼気時に出て来られない。つまり肺から一方的に空気が流出し続けてしまうのである。これがチェックバルブといわれる物で、この現象を認める病態を緊張性気胸という。

 

好発

自然気胸の発症時、胸部外傷後(交通事故)、陽圧人工呼吸管理下など

 

緊張性気胸はなぜ危ないのか

患側の胸腔内圧の異常な上昇と胸腔の過膨張により、縦隔臓器(心臓、大血管、気管など)や対側肺の圧迫が起きるために、呼吸・循環動態が悪化する。ショック状態のために短時間で心停止に至る可能性がある。治療としては、胸腔ドレナージ。