つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

ペースメーカーモードDDDとDDIの違い

・DDDモードとは

心房と心室にそれぞれに電極が入っているダブルチャンバーの時のモード。

ダブルチャンバーでは心房の興奮を感知もしくは心房にペーシング刺激挿入後、心室興奮を感知しない場合に心房興奮・ペーシング刺激に同期して一定時間後に心室ペーシング刺激を挿入するという動作になる(P波トラッキングとも言う)。具体的には2つのケースを見ると・・・

心房の自己P波を感知したら(Aセンス)、続いて一定時間以内に心室の自己QRS波が出るかどうか待つ。一定時間以内に自己波が出れば健常人と同じ状態なのでそれで良し。もし自己QRS波がでなければ、心室に入っているリードから心室ペース(Vペース)が起こる。

もし心房の自己P波がでなければ、心房リードが心房ペースをする。その後一定時間以内に自己QRS波が出ればそれで良いが、もし出なければやはり心室リードから変わりに心室ペース(Vペース)が起こる。

 

*結局DDDモードは心房(A)でセンスかペースか、心室(V)でセンスするかペースするかの2×2で合計4パターンしかない。

 

・DDIとは何か

DDIとはDDDのモードの一種である。心房細動とか心房粗動になった時に必要となるモードである。

どういう設定かと言うと次の通り。

1,Aセンス(P波)に同期する形のVペーシングはしない

2,心室は設定レート以下のときだけペーシングする

何らかの原因で心房が頻回に興奮を繰り返している場合に、その全てに対応して心室をペースするのがDDDモード、一方で心房の頻回の興奮をスルーして心室を最低レートだけしかペースしないのがDDIモード。 ”何らかの原因で心房が頻回に興奮”する代表的なものとして心房細動、心房粗動がある。

 

例)

 例えば、完全房室ブロック患者にDDDモードでペースメーカーを入れている時に心房粗動などの不整脈が出現すると非常に困った状態になる(心房粗動は1分間に300回心房が収縮し、そのうちの1/4である75回ぐらいが心室に伝わる頻脈性の不整脈)。DDDモードで心房粗動が起こってしまうと1分間に300回心房のセンスが行われるので、Aセンスされた分だけVペースをすると1分間に300回も心室を刺激してしまうことになり心室頻拍になって致死的。

 そこで、ペースメーカーには上限レートが設定できるようになっている(基本的には一分間に120回などに設定することが多い)。すると、心房粗動を起こしても1分間に300回全てに反応せずに120回の心房P波のみをセンスして、120回のVペースをするようになる。そうすれば1分間に300回も心室をドキドキさせるような致死的な状況は防げる。

 だがしかし、1分間に120回も拍動してたら動悸やめまいや不快感などは出現しうる。心房粗動が起こっている間ずっとそのような状況も望ましくない。そこでDDIというモードの出番である。DDIのIは抑制という意味である。予め心房レートを設定しており、その数字以上の心房レートが検出された場合は、DDDからDDIに切り替わるようにできる。

 

*房室ブロックの症例には基本的にDDIモードは使用しない。房室ブロックであれば心房細動でも心房粗動でも心房の興奮が心室に伝わらないのでそれを抑制する意味がないから。

 

 

また追記・編集します。