つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

膝蓋跳動の方法と意義

膝蓋跳動とは関節水腫(関節に液体が貯留しているかどうか)を判定するための診察方法。関節液が貯まると膝蓋骨が跳ぶように動くことに由来。

 

●関節液はどこにあるか

膝蓋骨周囲の解剖学的な断面図。膝蓋骨周囲に水が溜まっている様子↓@水色の部分。

関節液は抵抗の少ない膝蓋骨の上の方(膝蓋上包)に溜まりやすい。

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●膝蓋跳動の方法

片方の手で膝蓋上包を圧迫することにより関節液を膝蓋骨の下側に移動させる。すると関節液によって膝蓋骨が上に持ち上がる。この時、もう片方の手で膝蓋骨に触れるとプカプカと浮いている感触が手に伝わる。そして膝蓋骨を押すと大腿骨に衝突してコツコツと音がする(これを膝蓋跳動)。更に膝蓋骨の内側と外側においた指にも関節液の波動が伝わる。

 

☆関節液が少量の場合は、片方の手の母指と示指で膝蓋骨の内側と外側を抑え、もう一方の手で膝蓋上包を押して関節液を下にやると母指と示指で液体の波動を感じることができる。

 

膝蓋跳動を認めれば関節液貯留が考えられるということになるが、原因としては化膿性関節炎などの感染性、慢性関節性リウマチや偽痛風などの炎症性疾患、変形性関節症、関節内骨折などの外傷性などが挙げられる。

 

【膝蓋跳動の動画@You Tube】

www.youtube.com