とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

感染性腸炎っぽい他の怖い疾患

感染性腸炎の診断は他の疾患が除外されて、更に下痢、腹痛、嘔気の3徴を認めた時になされると教科書的には説明されている。現実的には感染性腸炎以外の疾患を全て除外し切るのは不可能に近いが、どんな疾患が腸炎類似の症状を呈しうるのか知っておくのは大事。

 

・突然の激痛(+嘔吐)

急性心筋梗塞、急性大動脈解離、急性膵炎、急性胆のう炎、尿路結石、精巣捻転、卵巣腫瘍茎捻転

(これらは突然発症で痛みが先行し、嘔吐も呈しうる。絶対にやってはいけないことは腹痛と嘔吐のみで下痢がないのに腸炎疑いとしてしまうことである。)

 

・急性の腹痛・嘔吐

糖尿病性ケトアシドーシス、急性心筋梗塞、急性間欠性ポルフィリン症

 

・急性の下痢

敗血症、レジオネラ症、熱帯熱マラリア、トキシックショック、アナフィラキシー、甲状腺クリーゼ、副腎不全

 

・テネスムス(便意は強いが便が出ない)

急性虫垂炎、骨盤炎症性疾患、異所性妊娠、骨盤内膿瘍、腹部大動脈瘤切迫破裂

 

・消化器症状が出現しうる腹腔外疾患

くも膜下出血、肺塞栓、心筋梗塞、腸間膜動静脈血栓塞栓症、小脳出血・梗塞、緑内障、レジオネラ、妊娠

 

・感染性腸炎ではない腸管内疾患

消化管潰瘍、アニサキス、虚血性腸炎、炎症性腸疾患、腸閉塞

 

などなど。

また追記更新します。