つねぴーblog@内科専門医

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呼気二酸化炭素濃度が肺塞栓症で減少する理由

呼気二酸化炭素濃度が肺塞栓症で減少する理由


【呼気二酸化炭素濃度】と【血液中の二酸化炭素濃度】というのは通常はほぼ等しい。しかし呼吸器疾患があったりするとその値はずれたりする。肺塞栓では呼気二酸化炭素濃度は下がるのだがその機序はどのようなものだろうか。

肺塞栓で血流がいかなくなった肺胞では酸素や二酸化炭素のガス交換が行われなくなる。しかし換気は行われる(つまり死腔換気量が増えた状態)。するとガス交換のされていない肺胞からは二酸化炭素分圧ほぼ0の空気が排出される。
呼吸ガスモニターで測定するEtCO2は呼気全体の二酸化炭素濃度であるので肺塞栓領域が大きくなればなるほどEtCO2は低下するということになる。