呼吸と換気の違い
呼吸と換気の違い
似たワードを整理。
呼吸とは酸素を細胞に届け、ミトコンドリア内でATPを産生し、代謝過程で作られたCO2を排出する事を言う。呼吸には内呼吸・外呼吸がある。一般的に臨床で用いられる呼吸という言葉は外呼吸を意味している。
・外呼吸は外気と血液のガス交換のこと。肺から血液中に酸素を取り入れて、逆に二酸化炭素を放出すること。
・内呼吸は血液と細胞のガス交換のこと。血液中から細胞に酸素を渡して逆に要らなくなった二酸化炭素が細胞から血液中に渡される。
換気とは呼吸運動(横隔膜などの呼吸筋が収縮、弛緩することで胸郭が大きくなったり小さくなったりすること)の結果、大気中のO2やCO2が気道を介して肺胞内に出入りすること。
簡単にまとめれば…
「呼吸」はO2、CO2を外気から血液・細胞内に運搬すること
「換気」はO2、CO2を外気から肺胞内に運搬すること
余談)
低換気という言葉は肺が悪いと誤解されがちであるがそうではない。換気が少なくなっている状態なので、前述の定義に従えば低換気=呼吸運動ができなくなっている状態である。つまり呼吸運動を司る筋肉や神経に障害があるのであり、肺が悪いことを意味するわけではない。