つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

眼瞼下垂の原因と鑑別

眼瞼下垂の原因と鑑別

眼瞼下垂の原因としては以下のものが原因となる。

 

1、動眼神経の異常
2、交感神経の異常
3、神経筋接合部の異常

 

1、動眼神経の異常となる原因疾患としては動眼神経麻痺が考えられる。3番目の脳神経である動眼神経には運動神経成分と副交感神経成分があり、運動神経成分は上眼瞼挙筋を支配している。(上眼瞼挙筋は眼球を動かす外眼筋には含まれないが、上直筋の筋鞘と連結しているので、眼球上転時に収縮して上眼瞼を挙上する。上目遣いでマブタが持ち上がるのはこのためである。)故に動眼神経麻痺が生じると眼瞼の挙上が傷害されて眼瞼下垂となる。ちなみに、動眼神経麻痺の原因としては脳動脈瘤、脳ヘルニア、糖尿病性神経障害などが鑑別として考えられる。


2、交感神経の異常としてはホルネル症候群が代表的。
ホルネル症候群は交感神経遠心路のどこかが傷害されると出現する。交感神経の作用として、上瞼板筋の収縮(眼瞼の挙上)があるため、ホルネル症候群では眼瞼が下垂することになる。


3、神経筋接合部の異常としては重症筋無力症が原因となることが多い。
重症筋無力症では神経筋接合部にあるアセチルコリン受容体に対する自己抗体が産生され、神経伝達がうまくいかない。ゆえに筋力低下となる。特に外眼筋が侵されるために眼瞼下垂、複視という症状がでる。これだけで症状が止まるものを眼筋型の重症筋無力症といい、全身の筋肉がダメージをうけるものを全身型という。