つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

不明熱の定義とその意味

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不明熱の定義

 

古典的定義(Petersdorf,Beeson 1961)

通常38.3度を超す体温が3週間以上続き、1週間にわたる病院内での原因検索にもかかわらず熱の原因が不明である時、これを不明熱とする。

 

■38.3度の由来 

習慣性高体温を除外するために38.3度を下限に設定されている。習慣性高体温とは器質的異常が何にもかかわらず38.1度以下の熱が持続する状態を言う。小児や若年女性で多い。

 

■3週間の由来

急性の発熱性疾患を除外するために3週間と最低の持続期間が決められている。例えばインフルエンザ感染症でも熱源不明であるが3週間もすれば自然軽快する。

 

■一週間にわたる病院内での原因検索

一週間にわたる原因検索は現代の日本の医療的観点からはそぐわないかもしれない。一週間でどういう検査を行ったかの方が大事。また医者のレベルによってもその検索期間には差が出る…。

 

レジデントのための感染症診療マニュアルによれば、不明熱と呼ぶための最低限の検査として次のような項目を挙げられている。

・十分な病歴・身体所見

・血液検査(血算や肝胆系、赤沈など含む)

・血液内科コンサルトして末梢血液スメアの検討

・血液培養3セット

・検尿、尿培養

・抗核抗体、リウマトイド因子

・HIV抗体、CMV-IgM抗体、EBV-IgM抗体

・胸部単純レントゲン

・腹部CT(もしくは腹部エコー)

・肝機能異常があればHAV、HBV、HCV

・ツベルクリン反応

・タンパク電気泳動

これだけやればかなり引っ掛けられそうであるが、これでもわからない場合は堂々と?不明熱と言ってよいのかもしれない。