思考制止と思考途絶の違い
思考制止(思考抑制)と思考途絶は似た言葉であるが、医学的には異なる概念である
思考制止とは
考えの浮かぶスピードが遅くなり、思考が先に進まなくなる状態である。うつ病などの気分障害によく見られ、「努力しても考えが浮かんでこない」と患者は訴える。しかし、統合失調症のように話の飛躍があったりすることはない。正しく思考することはできるが、そのスピードが極端に遅い。
思考途絶とは
思考の流れが突然遮断される状態。統合失調症に多く見られる状態である。典型的なエピソードとしては「診察室で話していたかと思ったら突然黙りこみ、またしばらくしてから話し始める」など。また考えていたのに途中で遮断されることから患者は「考えを誰かに抜き取られてしまった」と訴えることもある(=考想奪取)