つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

単クローン性と多クローン性高γグロブリン血症の違い

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単クローン性と多クローン性高ガンマグロブリン血症の違い

 

健常人の血漿蛋白を電気泳動をすると以下の模式図のような順番になる。

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左から順番にalbumin、αグロブリン、βグロブリン、γグロブリンの順番になっている。左に+極があるのでアルブミンは+に移動しやすい性質故に一番左にきている。

 

形質細胞から産生されるIgMやIgGなどの免疫グロブリンはγ分画に含まれる。何らかの理由で免疫グロブリンが量産されると当然γ分画が上昇する。形質細胞から作り出される免疫グロブリンは遺伝子の再編成をして無数の種類のグロブリンを作り出すので感染症などで免疫機構が刺激された場合は多くの種類の形質細胞が増殖して、γグロブリン分画は全体的に少し小高くなる。感染症の他に、肝硬変、SLE、がん、血管免疫芽球型T細胞リンパ腫などでも同じように多クローン性高γグロブリン血症を呈する。

 

それでは一方単クローン性高γグロブリン血症とは何であろうか。
これは多発性骨髄腫でみられる病態であるが、多発性骨髄種では形質細胞の一部が腫瘍化し、分化能を失って単クローン性に増殖する。故に一種類の免疫グロブリンを量産する。(産生されるグロブリンはIgA、IgG、IgD、IgE、ベンスジョンス型の5種類に分類される。IgMの場合はマクログロブリン血症という別の病気になる)
単一の免疫グロブリンだけが量産されるので多クローン性γグロブリン血症と違い、一つの地点にピークが来る(Mピーク)。因みにこのMはモノクローナルのMである。

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骨髄腫通信より引用http://www.kotsuzuishu.jp/words/index.html