つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

脳震盪とびまん性軸索損傷の違い

頭部外傷患者が来て意識レベルが低下しているが、頭部CTでは異常を認めない時、同解釈すればよいのか。

 

頭部の急速な加速や同様、回転による外力などによって脳実質が揺さぶられることによって生じる一次性の脳損傷のことを「びまん性脳損傷」と呼び、脳震盪とびまん性軸索損傷ともにこの分類に当てはまる。

 

◯脳震盪とは…

頭部外傷直後に一過性に神経障害(意識消失、健忘、めまい・ふたつき)を呈するが頭部CTでは異常を認めないものをいう。病態としてはびまん性軸索損傷軽症例という仮説が考えられている。

 

◯びまん性軸索損傷は回転加速度のかかった外力によって軸索の切断が起こる病態である。組織によって回転速度が異なるため、各組織間にズレが生じて、その力が大きいと軸索が途中で切れてしまう。頭部外傷が軽症で、頭蓋の変形や頭蓋内血腫が認められないにもかかわらず長期の意識障害がある場合、びまん性軸索損傷を疑う。基本的に、保存的治療にて神経機能の回復を期待する。

 

JATECによる分類

・軽症脳震盪:受傷直後の一過性の混乱や見当識障害があるが、可逆的で完全に開腹する

・古典的脳震盪:受傷直後は昏睡状態となるが、受傷後6時間以内に昏睡状態から完全に回復する

・びまん性軸索損傷(軽症型):昏睡6〜24時間。頭部CTでは出血が明らかでなく、頭部MRIのT1強調で低信号、T2強調で高信号域として描出される。

・びまん性軸索損傷(中等度型);24時間以上の昏睡があるが脳幹症状のないもの

・びまん性軸索損傷(重症型):24時間以上の昏睡があり、脳幹症状のあるもの。重傷タイプでは認知障害など後遺症を残すことがある。