つねぴーblog@内科専門医

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花粉症にステロイド剤は安全か?

ステロイドというのは別名、副腎皮質ホルモンとも呼ばれるが、これは名前の通り腎臓の上にある副腎という小さな臓器から分泌されている。ステロイドというのは様々な役割があるが、中でも炎症を抑えるが特徴的である。

花粉症というのはアレルゲンという小さな物質に対して体が過剰に反応、つまり免疫反応を起こしてしまっているために起こるものである。よってステロイド剤を飲めば花粉症は当然収まるのである。

しかしながら必要な免疫作用も低下させてしまうために他の感染症にかかってしまうリスクが出てくるのである。また、本来ステロイドホルモンを分泌する副腎皮質の働きが抑制されてしまい、その結果ホルモンバランスが崩れて肝臓障害、更年期障害、生理不順といった副作用をもたらす可能性もある。

よってステロイド剤は抗ヒスタミン剤に比べて効果はあるが、あくまで最後の砦的なポジションでなければならない。また、使用するなら全身に行き渡る注射や経口投与ではなく、鼻のみに聞く点鼻薬にした方がリスクも抑えられて良いだろう。