とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

経腸栄養と経静脈栄養の違い

経腸栄養と経静脈栄養の違いについて簡単にまとめ


経腸栄養も経静脈栄養もいずれも患者自身が自分で物を食べられないときに(術後、嚥下障害など)実施する栄養管理方法である。

 

基本的に腸管が少しでも機能しているのなら経腸栄養をする。経腸栄養では栄養剤の種類にもよるが基本的には高浸透圧の成分であるため、水が腸管に引っ張られて下痢をしてしまう可能性がある。故に腸管内圧を減圧しなければいけないような疾患では原則使用しない。腸閉塞において経腸栄養は禁忌である。

 

経腸栄養が適応とならない場合に経静脈栄養が実施される。経静脈栄養は経腸栄養に比べて即効性があるというメリットがある一方、胃を全く使わないために腸管粘膜が萎縮してしまう。腸管粘膜が萎縮すると、本来腸管に住んでいた常在菌もうまく定着できなくなり、萎縮した粘膜を通じて細菌感染が起こる危険性がある(=バクテリアルトランスロケーション)。また、カテーテルを長期間留置することによって細菌感染を起こして敗血症になってしまうリスクも高い。そして費用も高額である。