とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

項部硬直の方法とその意義

項部硬直とは髄膜刺激症状に対するスクリーニング的検査方法。髄膜刺激徴候は髄膜炎やクモ膜下出血で見られる。

機序

髄膜炎などの感染症、あるいはクモ膜下出血によって髄膜が化学的、物理的に刺激されると疼痛が生じ、その痛みが起こらないような防御姿勢が項部硬直である。

 

項部硬直の方法

1,臥位になってもらう

2、力を抜いてもらう(患者の頭を左右に動かして力が入っていないことを確認する)

3,ゆっくりと頭部を前屈させ、抵抗や痛みがあれば陽性

(抵抗があるために頭部と胸部が一緒に持ち上がるのも陽性とする)

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イラスト参照(https://nurseful.jp/career/nursefulshikkanbetsu/cranialnerve/section_3_00_02/

 

【TIPS】

・髄膜炎に対する項部硬直の感度は70%、特異度は83%

・項部硬直は意識低下していて自分で体を動かせない患者に行う。(意識清明であればneck flexion testが推奨される。

・項部硬直は高齢者では項部硬直は健常者でも3人に1人は偽陽性となるので併せてneck flexion testも行う。

・パーキンソン病(およびパーキンソン症候群)では頸部の筋肉が強剛し、項部硬直と同じような状態になる。ただし、筋強剛の場合は前屈だけでなく左右にも首を動かしにくくなるので鑑別できる。