ヘッドアップチルト試験の適応
ヘッドアップチルト試験の適応について
ESCガイドライン2009年版での失神に対するヘッドアップチルト試験の適応は
次の通り
(classⅠ)
・外傷の受傷あるいは可能性、職業上の配慮が必要な高危険状態における原因不明の単回失神イベント例
・器質的心疾患を有しない再発性イベント例
・器質的心疾患を有していても、心原性失神が除外された例
・反射性失神の生じやすさの認識が、臨床的価値がある時に適応となる。
(classⅡ)
・反射性失神と起立性低血圧による失神との鑑別(classⅡa)
・てんかんと失神の鑑別(classⅡb)
・再発性原因不明の転倒(classⅡb)
・頻回の失神と精神疾患を有する患者の評価(classⅡb)
classⅢ)
・虚血性心疾患を有する患者に対するisoproterenol負荷
★治療の評価にヘッドアップチルト試験を用いることは推奨されていないが、失神の薬剤治療の反応性には個人差があり、ヘッドアップチルト試験で効果を確認する必要があることも実際にはある。
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