つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

IABPの正常波形・異常波形

○IABPの適切なタイミングでの拡張・収縮

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IABP (大動脈内バルーンパンピング)の原理さんより引用

 

○心機能が改善してくると波形も変化してくる

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IABPを挿入するときは基本的に上図のように拡張期圧>収縮期圧であるが、

心機能が改善すると収縮期圧が上昇し始め、拡張期圧が低下し始める。

心機能が良すぎると、末梢臓器にまですぐに血液が流れていってしまうので拡張期にバルーン拡張しても血液はすでに流れていってしまっているので十分な血圧が出ないのである。心機能が改善して波形が変化し始めたらウィーニング開始のサイン。

 

○単相性の波形が出たら要注意

以下のような単相性の波形(山が1つしか無い波形)が万が一でたら要注意。

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この状態では自己心が収縮期に入ったときにバルーンが膨らんでいることを意味する。

バルーンが膨らんでいる状態で心臓が収縮期の場合、後負荷がものすごく増える状態であるのですぐにタイミングの調節が必要。