つねぴーblog@内科専攻医

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ASに対するTAVIの適応

・ASにより心不全や失神、胸痛などの自覚症状が出現すると平均余命は2−3年と言われている(狭心症出現後45ヶ月、失神後27ヶ月、心不全後11ヶ月というデータがある)。

・無症候性の重症ASでも予後は不良であるが、突然死のリスクは年1%程度とされている(無症状のままAVRを受けることなく経過を見る場合は5年制存立が93%である)。

・重症ASに対する治療はSAVR(外科的人工弁置換術)が第一選択であるが、高齢者やフレイル、全身状態不良の患者でTAVIを考慮する。その他SAVRが困難な患者(呼吸器疾患や出血傾向などの病態が存在)でもTAVIを考慮。

・一方、TAVIが勧められない状況としては①左室流出路の高度石灰化など弁輪破壊のリスクが有る時②冠動脈閉塞リスクが高い(冠動脈起始部が低位、バルサルバ洞が小さい)③アクセス血管が高度石灰化・高度蛇行など

・TAVIの留置経路は最も低侵襲的である経大腿アプローチが第一選択である。

・従来のTAVIの適応はAVRが不可能な患者やハイリスク患者であったが、中等度リスクの患者でのTAVI治療もSVRに対して非劣勢が示され、適応が広がっている。

・生体弁の耐久性としてはSAVR弁は10年以上の良好な耐久性を示しているが、TAVIでは10年以上のデータが乏しい。(10年以下の耐久性データではTAVIはSAVRと遜色なし)。

・弁膜症ガイドラインでは80歳以上の高齢者ではTAVI、75歳未満ではSAVR推奨とされている。(TAVIのデータが蓄積されれば変わる可能性あり)。少なくとも現時点では若年者にまでTAVIの適応を広げるべきではない。

 

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