つねぴーblog@内科専攻医

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神経所見すべて陰性のめまい患者。入院か帰宅かの判断は?

突然発症のめまい患者の診察で大事なのは中枢性めまいか末梢性めまいかの鑑別である。眼振含め中枢性めまいを疑う神経所見がない患者でめまいが持続しているとき、同アプローチしたら良いのだろうか。

 

頭部CTは急性期脳梗塞の感度が低いため陰性でも脳梗塞を除外できないのは有名だが、MRIでも急性期の小脳梗塞の感度は低い(10mm以下の小脳梗塞の感度は50%程度)ためMRI正常でも否定できるものではない。

よって、神経所見すべて陰性でMRIでも正常だった場合であっても「脳梗塞の可能性は極めて低い」とは言えないのである。

 

そういうとめまい患者は全員脳梗塞疑否定できないから経過観察入院になってしまうがそれも現実的ではない。

入院させるかどうかの判断はいつもどおり歩けるか、これに尽きる。

 

・高齢者の場合は家族さんなどに見てもらいながら、いつもどおりの歩行か確認する。

・若年者であればtandem gait(継ぎ足歩行)をしてもらう。末梢性めまいであれば継脚歩行はできる。大きくふらついて歩行不能の場合は小脳障害がやはり考えられるので他の所見がすべて陰性でも経過観察入院が望ましい(もちろん脳梗塞リスクファクターや症状の改善具合など総合的に判断する要素もあるが)。

・末梢性めまいでも歩行はふらつくとも思われるが、歩行障害は中枢性めまいの陽性尤度比3.71であり脳血管障害を示唆する所見である。