せん妄のリスク因子と原因薬剤
せん妄の発症因子は大きく分けて3つ
【せん妄の3大発症因子】
◯準備因子
→高齢、認知機能低下、中枢性疾患の既往(脳梗塞など)、疾患の重症度、侵襲の大きい手術前
◯促進因子
→入院などの環境変化、心理・社会的ストレス、便秘・尿閉・疼痛
◯直接因子
身体疾患、侵襲(手術など)、薬剤
高齢者の入院に置いてはせん妄のリスクがどの程度あるのか、入院時点で評価しておくことが重要。薬剤など介入できるものに関しては介入する。
【せん妄のリスク因子となる薬剤】
薬剤性のせん妄と評価されたがん患者における割合ではあるが
・オピオイド:54%
・ベンゾジアゼピン系抗不安薬:24%
・コルチコステロイド21%
・H2ブロッカー:19%
・抗けいれん薬:6%
・抗ヒスタミン薬:4%
・抗コリン薬:6%
との報告もある。(Tuma et al. Arch Neurol,2000)