つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

代謝性アルカローシスの鑑別

血液ガスで代謝性アルカローシスの鑑別

 

主な原因2つ:

1,嘔吐(またはNGチューブ)

2,利尿薬(ループ利尿薬、チアジド)

3,有効循環血漿量の低下(腎臓へ流入する血液が低下するとeGFR低下とNa+再吸収亢進を介して血漿HCO3-が高値であってもHCO3-の尿中排泄が減少する)。

 

上記2つでなければ考える理由

1,高CO2血症の急激な補正(by人工呼吸器)

2,低カリウム血症

3,低マグネシウム血症

4、高カルシウム血症

 

更に稀な状態

・原発性アルドステロン症、バーター症候群

 

☆メイロンの投与や大量の輸血などのアルカリの投与でも代謝性アルカローシスになりうるが、基本的にアルカリの投与だけでアルカローシスが持続することはない。それに加えて腎機能障害によって腎臓からのHCO3-排泄障害を合併しているときなどに起こる。

 

(関連過去記事)

高K血症ではアシドーシス、低K血症ではアルカローシスになる機序