白血球検査(機械分類と目視法の違い)
白血球測定においては機械分類と目視分類とがある。
名前の通り機械分類は機械を使って大量の白血球を自動で分類してくれる。一方で目視法というのは100個程度の白血球を検査技師が顕微鏡下で肉眼的に観察して好中球や好酸球など割合の分類を行ってくれる。
どちらも一長一短ある。
【機械分類】
1000個以上の大量の細胞を効率的に分類してくれる。
人間が行う目視法に比べると正確性が高く再現性も高い。
熟練した検査技師でなくても行うことができる。
が、病的細胞の形態判定が出来ない。(白血病など造血器疾患がわからない)
好中球の桿状核球と分葉核球の鑑別が出来ない(=好中球の左方移動がわからない)
【目視法】
100個の白血球を観察してその形態から好中球、好酸球、好塩基球などの割合を算出する。
機械分類よりも形態を詳細に判定できる。病的細胞の検出が可能。
が、たった100個から計算するので正確性に欠ける。
技術者によって判定基準も異なるので再現性にかける。
ルーチンとしては正確で再現性のある機械分類を行うが、白血病などで病的細胞を見たい時や感染症により好中球の成熟度を見たい時は目視法も必要ということになる。
また追記します。