皮膚のツルゴールの低下とその意義
「皮膚のツルゴール」とは「皮膚の緊張」という意味である。健常人であれば皮膚に張りがあって皮膚にシワが出来てもすぐに復元される。
【皮膚ツルゴールの見方…】
親指と人差指で患者の手の甲の皮膚(手の甲が難しければ鎖骨下)を引っ張りテント状の盛り上がりを作り、それが速やかに復元されるかどうかでツルゴールの有無を判断する。皮膚の盛り上がりが2秒以上たっても元に戻らない場合は異常、すなわち血管内脱水を示唆する。
皮膚の緊張感を作り出しているタンパク質としてエラスチンがあるが、エラスチンが減少している場合でも皮膚のツルゴールは低下してしまう。エラスチンは加齢とともに減少するため高齢者のツルゴールの低下が見られた場合は脱水の可能性と加齢によるエラスチンの減少とを考えねばならない(つまり、高齢者でのツルゴール低下はあまり診断的意味がない)
turgor低下のイメージ↓;つまんでも中々もとに戻りません。