つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

wheezeの重症度分類(silent chestとは)

◯wheezeとは

下気道の細い気道が閉塞することにより聞こえる「ヒュー、ヒュー」というような高い雑音。笛音とも呼ばれる。原因としては気管支喘息や炎症などによって気道内の分泌物が貯留することが考えられる。

聴診で聞こえるのは主に呼気だが吸気に聴かれることもある。

ウィーズの原因疾患としては気管支喘息、COPD、びまん性汎細気管支炎、感染を繰り返す気管支拡張症などが鑑別に挙がる。

 

◯wheezeの重症度分類(ジョンソンの分類)

0度:wheezeなし、PEF正常

Ⅰ度;強制呼気時のみwheezeあり、PEF60〜70%

Ⅱ度;平常呼気時にwheezeあり、PEF40〜60%

Ⅲ度;吸気時と呼気時にwheezeあり、PEF20〜40%

Ⅳ度;wheezeなし(silent chest)、PEF20%以下

 

PEF(peak expiratory flow)とはピークフローのことでとは,最大呼気流速,すなわち息を吐く時の一番早いスピードのことであり、気道閉塞の程度と相関する。が、wheezeが強いから重症喘息、wheezeが聞こえないから喘息はないとは言えない。

silent chestとは重症喘息のサイン。文字通り呼吸音が全く聞こえない状態で、気道が高度に狭窄して肺に空気がたまり吐き出せなくなっている状態。