hand drop testの方法とその意義
hand drop test(上肢落下テスト,arm drop test)とは意識障害が器質的なものか、ヒステリー(心因性)のものか判断するための身体診察。
仰臥位の患者の両上肢を顔の上に挙げてもらい、突然離す。それで患者の手が顔にそのまま勢い良くぶつかれば本物の意識障害(→hand drop test陰性)。もしも患者が手をそらして顔にぶつけるのを回避した時は偽物(心因性)の意識障害が疑われる→hand drop test陽性。
が、要注意なのは頻繁に救急搬送される心因性意識障害患者はhand drop testについての知識を持っておりあえて自分の顔に手をぶつけて陽性患者のごとく振る舞う場合もある。また、心因性であっても一度目は状況がわからず(不本意に)顔の上に落としてしまうことがあるので何度も繰り返すことが大事。何回やっても顔の上に勢い良く手を落としているようであればhand drop test陰性として器質的な器質障害を疑わなければならない。