安静時振戦と姿勢時振戦、企図振戦の違い
◯安静時振戦(静止時振戦)
両手を膝の上に載せておいてもらい力を抜いてもらい振戦が見られるかどうか確認する。わかりにくい場合は手を目標に近づけるなどの動作をしてもらい、それで振戦が消失するかどうかをみる。安静時振戦の原因としてはパーキンソン病が最多。その他心因性や本態性振戦などでは症状が強ければ起こりうる。
http://www.kyowa-kirin.co.jp/parkinsons/howto/symptoms/symptoms01.html
◯姿勢時振戦
姿勢時振戦とは重力に逆らってある姿勢をさせた時に出現する振戦。
よくされる診かたとしては上肢を前方に伸展させ、手指を開くように指示して振戦が出現するかどうかを確認する。
姿勢時振戦の原因としては脊髄小脳変性症などの神経変性疾患や甲状腺機能亢進症に伴う振戦でも姿勢時振戦となる。また疲労や緊張などが原因で生じることもある。
◯運動時振戦・企図振戦
運動時振戦のみかた→上肢では患者の人差し指を患者自身の鼻に当てさせ、次に検者の人差し指に当てさせ、また自身の鼻に当てさせる。これらの動作を繰り返させてる間に振戦の出現がないか確認する。運動時振戦はあらゆる運動において出現し、動作開始直後から出現し動作終了とともに消失する。企図振戦は運動時振戦と似ているが、目標に近づくほど振幅が大きくなり、目標に到達してからも振戦はしばらく持続するという違いがある。運動時振戦、企図振戦ともに小脳歯状核から視床に至る小脳出力系に異常を認めることが多い。原因としては脊髄小脳変性症、小脳梗塞、多発性硬化症などがある。
↓企図振戦のわかりやすい動画あったのでご紹介