つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

把握反射の方法とその意義(+動画で紹介)

把握反射の方法とその意義(+動画で紹介)

 

把握反射とは患者の手掌を指球から指先にかけて手指でこすると、検者の指を掴むような動作をすることをいう。把握反射は原始反射の1つであり、通常であれば新生児期に消失するが、前頭葉障害のある患者では再度出現する。(つまり前頭葉徴候の1つ

 

メカニズムはやや複雑である。まず手掌部に物体(検者の手)が触れる触覚刺激により表在反射として手指の屈曲反射が生じる。それによって物体をつかむと今度は物体の抵抗によって生じる手指屈筋の筋伸展に基づく深部反射としての手指屈曲反射が引き起こされ、更に強い把握反射が起こる。患者はこの反射を随意的に抑えることが出来ず、一度握ってしまったものを話せない(完全把握反射)。完全把握反射は異常の認められる手の逆側の前頭葉内部に病変があることを示唆する。

もしも、一度握ってしまったものを随意的に話すことができれば不完全把握反射と呼ばれ、認知症や意識障害のときなどに見られ診断的意義は少なくなる。

 

【強制把握の一例】

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