肺結核がS1,2,6に好発する理由
肺結核は上葉の肺尖部(S1,S2,S1+2)や背側の区域(S6)に好発。
画像参照:http://www.jikei.ac.jp/hospital/kashiwa/sinryo/40_02w1.html
その理由としては結核菌は偏性好気性菌(酸素がないと生きていけない菌)であるために肺の中でも酸素濃度の高い場所に生着しやすい。S1,2,S1+2領域は肺尖部(肺の一番上の部分)であり換気血流比が最も高く、酸素濃度が高い。また、S6は背側区域で換気血流比はS1,2ほどではないが高く、また呼吸による変動が起こりにくいのでリンパによるドレナージの影響を受けにくい部位であるからと言われている。
前述の通り典型的な結核発症部位はS1,2,1+2,S6であるが、25%は非典型的な部位に発症し、画像だけでは結核の診断は困難。