大動脈解離でDダイマー上昇の感度と特異度
大動脈解離でDダイマー上昇の感度と特異度
大動脈解離で何故Dダイマーが上昇する?
大動脈解離では血管の炎症、凝固線溶系の活性化が起こることによりDダイマーが上昇することが知られている。
D-dimer in ruling out acute aortic dissection: a systematic review and prospective cohort study | European Heart JournalによればDダイマーの大動脈解離に対するカットオフ値を1μg/mlとすると次のようにある。
感度97%,特異度59%,LR+2.6,LR-0.06
一方Meta-analysis of usefulness of d-dimer to diagnose acute aortic dissection. - PubMed - NCBIによればDダイマーのカットオフ値を0.5μg/mlとすると
感度97%、特異度56%、LR+2.43、LR−0.06
いずれにせよDダイマー陰性であれば大動脈解離はほぼ否定的と言える。
が、大動脈解離は致死的な疾患なのでDダイマーが陰性でも3%は解離を起こしているということになるため他の検査所見と併せて判断する必要がある。