急性膀胱炎へのアプローチ(メモ)
急性膀胱炎へのアプローチ
【臨床症状】頻尿、尿意切迫感、排尿痛、恥骨上部の疼痛、血尿(出血性膀胱炎を合併していれば)
【発症経過】通常急激で発症から24時間以内に受診することが多い。
ROS(ー):発熱、悪寒、悪心、側腹部痛、肋骨脊柱角の圧痛
●尿沈渣
白血球、亜硝酸塩が陽性となれば可能性が高まる。が、ともに陰性でも否定できない。
→尿定性検査(白血球、亜硝酸塩陽性)の意義の違い - とある研修医の雑記帳
●尿培養
一般的には必要ないが、次のようなリスクのある患者では尿培養を行う。
・男性患者全例(尿道の長い男性はめったに膀胱炎にならない)
・糖尿病の既往がある
・50歳以上の患者or16歳未満の患者
・症状が5日間持続する場合
・尿路カテーテル留置患者
・腎疾患患者
・再発を繰り返す患者
・その他担癌患者など基礎疾患ある患者
■鑑別(尿道炎のR/O)
外陰膣部の排尿痛と膣の分泌物、悪臭、掻痒があれば尿道炎を疑う
(膀胱炎の排尿痛は外陰部ではなく下腹部の圧痛)
【方針/患者説明】
十分な水分摂取を患者に指導する(洗い流すイメージで)
(治療例)
・オーグメンチン®1錠+サワシリン®1錠(1日3回7日間)
・ケフレックス®(セファレキシン)(1日4回7日間)など
・通常外来治療可能が原則で再診の必要もない。もし症状増悪した場合は再診指示で構わない。