つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

頸部外傷における頚椎レントゲンの適応(カナダ頚椎規定)

頸部外傷においていつレントゲンを取るべきか(カナダ頚椎ルール:canadian C-spine ruleというものがあるので紹介)

 

■以下のすべてを満たせば頚椎レントゲンは必要ない

【危険因子の存在が1つもない】

・65歳以上

・危険な受傷機転(100km/h以上の自動車事故、横転、車から放り出された、自転車の衝突、1m以上からの転落など)

・四肢に感覚異常がある

     ↓

【低危険因子がある】

・単純な衝突事故(単純でない事故とは…横転、高速度、バスやトラックの衝突など)

・歩行可能

・頚椎正中の圧痛なし

・遅発性の頚部痛

・坐位可能

    ↓

 【頸部を左右45度回転できる】

 

■逆に言えば、次の場合はレントゲン必要

・高度危険因子がある

・低危険因子がない

・頸部を左右45度回転できない

 

カナダ頚椎規定は多忙なERにおいて全例レントゲンとってるのも大変なので、本当に必要な患者だけにレントゲン取ろうという目的のルール。見逃しが少なく、必要レントゲン数も減ることから有用ではあるが、実証データが少ないのでそこまで普及は進んでいない模様。参考までにどうぞ