胸部レントゲンの心陰影の見方
心陰影の見方
胸部レントゲンでは心臓の陰影は右を2弓、左4弓に分けられる。それぞれ対応する解剖学的構造は以下のとおり
右1弓:上大静脈
右2弓:右房
左1弓:大動脈弓
左2弓:肺動脈
左3弓:左房
左4弓:左室
引用元*1
もう一つ同じような写真
引用元*2
〜各弓突出とその原因〜
【右1弓突出】
右1弓は上大静脈を反映している所見。動脈硬化や高血圧患者では右側へ突出する。
Ryu-SCEO 〜琉球大学 医学部PBL勉強会〜 : 失神
【左1弓の突出】
左側の1弓は大動脈弓を反映している心陰影である。大動脈弓は心臓からの血液が直接当たるため、高血圧や動脈硬化により変形して突出することがある。
【左2弓の突出】
左2弓は肺動脈を反映している陰影である。左2弓突出の原因としては肺動脈に負荷のかかる疾患(ex.ASDやVSDなどの左右シャント、肺高血圧、肺動脈弁狭窄、貧血による血流増加など)
【左2弓の突出のもう一例】(ASD)
http://ops.umin.ac.jp/ops/case/case32_ASD/case32_ASD.html
【左3弓】
左房の反映した心陰影であるが、拡大しないとほとんど認められない。
【左4弓】
左室を反映した心陰影である。心不全などで左心機能が低下していると拡大する。
イカの写真は大動脈弁閉鎖不全で血液が左室に逆流し、左室が拡大している。
http://citec2.web.fc2.com/shiryou/rinshou-j/c-xp070721/c-xp070721.htm
*1:胸部レントゲン道場14・縦隔陰影に注目する9・心陰影を見る