つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

1日に必要な輸液量の考え方

1日に必要な輸液量はどう決まるか

 

 

入院患者の維持輸液を決定する際に考えるポイントは4つ

1,水分量 2,ナトリウム 3,カリウム 4、栄養である。

 

 

特に基礎疾患がない患者で絶食状態の場合、一日に最低限必要な水分量は3040ml/Kgである。

よって体重50kgであれば15002000mlの輸液が必要である。

 

 もう少し丁寧に考えると次のような計算式もある。

維持輸液量+食事中水分+飲水量=

尿量+不感蒸泄+便中水分量(約100ml)ー代謝水(300ml/day)  

 

*1)不感蒸泄は気道や皮膚から少しずつ出ていく水分であり、熱があればその分多く出ていく。不感蒸泄=15×体重+200×(体温-36.5度)一般的な成人で下痢なし、発熱なしであれば不感蒸泄と便中の水分をあわせて1000ml程度である。

*2)代謝水は炭水化物や脂肪が燃焼された結果産生される水分。通常は代謝水=5×体重

 

絶飲食中の患者に維持輸液を2000mlしたとしたら上の式からは尿量は700mlとなることになる。

 

もちろんこの最初の維持輸液が体重あたり3040ml/kgというのはあくまで概算値であり初期の大まかな方針である。その後の尿量(乏尿でないか)やバイタルをモニタリングしながら適宜調節していく。

 

 

注意:メインの点滴以外の点滴のこともお忘れなく!

入院患者にはメインの点滴意外にも抗生剤やアセリオなどの鎮痛剤も同時に投与することも少なくない。例えばユナシンを100mlの生理食塩水に溶かして一日に4回投与していたらそれだけで400mlの水分が入ることになるのでお忘れなく。

 

注意その2:バイタルが安定しているのであれば少なめが良い。

高齢者であれば心不全の既往などが特に無くても水を少し多めに入れるだけでボリュームオーバーになりやすい。多めよりかはやや少なめ。溢水になるよりかは干からびてる方がどちらかと言えば良い。また、水分を入れる文だけ痰の量も増えて誤嚥性肺炎のリスクも増す危険もある。

 

 

実際のオーダーの仕方

一日2000mlだとしたら500mlの溶液を4本オーダーすれば良い。

ソルデム3Aだとしたら500mlを一日4本を6時間毎に投与すれば良い。

(例えば0時〜6時〜12時〜18時〜のように)。

開始時間などは病棟ごとにルールがあるのでそれに適宜従う。