血液培養とその適応
血液培養はいつ行うか
血液培養とは文字通り血液を採取して、その中に菌がいるかどうかを培養することにより確かめる手法である。重篤な感染が疑われる場合は抗菌薬投与前に2セットの血液培養採取が必要である。
血液培養の適応は原則的には血液の中に菌がいると考えられるとき(=菌血症を疑う時)。ではどのようなときに菌血症の可能性を考えなければならないのか。
血液培養を取る例
・38度以上の熱(異常指示として入ってることが多い)
・菌血症を疑う時(発熱・悪寒戦慄・頻脈などが見られる)
・心内膜炎疑い(心臓弁置換の患者の原因不明な体調不良。結膜に点状出血出現してたりしたら必須…)
・敗血症性ショック疑い(血圧低くて脈は早いのに体温は低い患者…)
・原因不明の代謝性アシドーシス
・原因不明の意識障害
・原因不明の血圧低下
・原因不明の腎障害、肝障害、心不全、呼吸不全
・原因不明のCRP異常高値、WBC異常高値
・抗菌薬を変更する時
逆に菌血症を疑わない時は血液培養の必要はない。例えば明らかなインフルエンザ患者に血液培養をする意味は無い。