ポビドンヨードの作用機序
ポビドンヨードは一般細菌、真菌、ウィルス、結核菌など幅広い微生物を殺菌することの出来る消毒薬である(例外的にバチルス属の芽胞には効かない)。ポビドンヨードはヨードを少しずつ遊離させる製剤であり、毒性の強かったヨードチンキを改良させたものでもある。希釈倍率が100倍の時に最もヨウ素を遊離させることができるので、100倍希釈がもっとも殺菌力が強いということになる。
なぜヨードに殺菌能力があるのか。それは遊離ヨードの酸化作用によって細菌のタンパク質合成が阻害されるからと説明される(他のハロゲンも同様)。また、水溶液中で生成される次亜ヨウ素酸(HOI),次亜ヨウ素酸イオン(OI-)も殺菌力を有する。