肺気腫で肺活量低下する機序
肺気腫(COPD)で肺活量が減少する理由
肺気腫では肺胞壁が破壊されることにより、肺胞同士の融合が起こる。そして肺胞の収縮力も低下に加えて気道狭窄により、思うように空気を押し出せなくなる(=呼気時の気流の低下)。故に肺胞内に空気が残りやすくなり、所謂残気量が上昇し、肺の過膨張がおこる。
肺気腫の原因としては喫煙や化学物質などにより気道に慢性的な炎症が引き起こされることによる。
下の図のように、肺活量=全肺気量ー残気量と定義されている。残気量が大きくなる肺気腫では肺活量が低下するのである。
画像引用:http://www.slideshare.net/hiroyukimonma/about-34120021
また、COPDにおいては末梢気道の閉塞性病変により呼気性の呼吸困難をきたしているが(一秒率の低下)、これに加えて肺活量の低下による拘束性換気障害も生じると所謂混合性換気障害を呈するようになる。