trendelenburg試験とは何か
trendelenburg検査とは下肢の静脈瘤の原因となっている部位を調べるための検査である。
静脈瘤について
静脈瘤はその成因によって一次性静脈瘤と二次性静脈瘤に分類される。
・一次性静脈瘤とは静脈弁がうまく働かなくなることにより、静脈血が静脈弁を逆流してしまい、静脈が拡張して瘤なってしまう。
・二次性静脈瘤とは深部静脈に血栓が詰まることで静脈血が穿通枝と表在静脈を迂回するようになり、その結果表在静脈が拡張して静脈瘤が形成される。
さて、trendelenburg試験とは
まず、仰臥位で患者の足を上げてもらい静脈血を心臓に還すことで静脈瘤をしぼませる。その状態で大腿上部を駆血帯でしばって起立させる。起立後に静脈瘤が拡がらなければ圧迫部より低い位置の穿通枝の弁不全はないと言える。逆にもし起立後に静脈瘤の拡張が認められたら表在静脈と深部静脈の間の穿通枝の弁不全があるということになる。そして、駆血帯を解除後に静脈瘤が出現したら表在静脈の弁不全があるということが示唆される。
↓静脈路の参考図
画像出典:島田総合病院 外来診療案内 心臓血管外科
まとめると
・駆血帯して起立後に静脈瘤出現→穿通枝の弁不全
・起立して駆血帯解除後に静脈瘤出現→表在静脈の弁不全