つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

erb領域とは何か

エルブ領域とは何か

 

心音を聴診器で聴取する際には主に4つの部位に注目する。

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イラスト引用:http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2000dir/n2392dir/n2392_11.htm

 

・大動脈弁領域:第二肋間胸骨右縁

→大動脈弁が閉じる音が聞こえる

・肺動脈弁領域:第二肋間胸骨左縁

→肺動脈弁が閉じる音が聞こえる

・右室(三尖弁)領域:第四肋間胸骨左縁

→三尖弁が閉じる音が聞こえる

・左室(僧帽弁)領域:心尖部

→僧帽弁が閉じる音が聞こえる

(注)これらの聴取領域は解剖学的に弁の位置の真上にあるというわけではなく、その弁の音が最も反映されやすい場所というだけにすぎない。

 

エルブ領域とは

心音聴取の際に大動脈弁領域と肺動脈弁領域の重なる部分のことであり、およそ第三肋間胸骨左縁あたりの場所である。ここでは大動脈弁閉鎖不全症の拡張期で聞こえる灌水用雑音をよく聴取することが出来る。また、上の4領域の弁の音が全て聞くことも出来るお得な部位でもある。