大腿骨頭壊死の帯状硬化像とは何か
大腿骨頭壊死とは無菌性・阻血性に大腿骨頭の壊死症である。原因としてアルコール、ステロイド、外傷、膠原病などが知られている。
好発部位は荷重部である大腿骨頭前上部。
X線上の特徴として壊死層の透過陰影とその周囲の帯状硬化がある。
病変部の組織は骨がスカスカになるので黒くなる。帯状硬化像とは病変部と健常部の境界の所に発生し、ここは通常よりも白くなるのである。
どのようなメカニズムで帯状硬化が起こるのだろうか。
通常ならば骨頭部で体重を受けていたが、骨が壊死してスカスカになってしまうと骨頭部で体重を受けきれなくなり、より深いところまで負荷がかかる。骨は体重がかかればかかるほど骨の産生を促進する性質があるので、結果的に骨が増えてレントゲンで白い線として写っているのである。
写真はhttp://www7b.biglobe.ne.jp/~kcm44374/details1006.htmlさんより引用
診断にはもちろんMRIが有用であり、治療としては掻爬骨移植、骨切り術、人工関節置換術などがある。