つねぴーblog@内科専門医

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反射性尿失禁と切迫性尿失禁の違い

反射性尿失禁と切迫性尿失禁の違い

 

尿失禁とは意識的に抑制できない尿排泄の総称である。その中でも反射性尿失禁と切迫性尿失禁は少し似ている。

共通することは排尿反射がともに障害されているということである。排尿反射は正常であれば大脳から抑制されているが、この抑制が傷害されてしまうと反射が亢進してしまうのである。


違うところは障害の部位であるが・・・


反射性尿失禁の場合は脊髄の障害によって起こり切迫性尿失禁の場合は大脳の障害で起こる。尿意の求心路というのは脊髄から大脳にあがっている。よって脊髄と大脳のどちらが損傷を受けても反射は暴走して失禁状態となる。

 

この2つの尿失禁で特徴的な違いは尿意の有無である。

大脳の障害の場合(切迫性)、求心路自体は生き残っているので尿意を感じることができる。一方、脊髄の障害の場合(反射性)は求心路がやられてしまっているので尿意も感じることなく漏れてしまう。