つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

胎児が頭でっかちになる1つの理由

胎児の頭が大きくなる1つの理由

 

胎児は3頭身であったり4頭身であったりと頭でっかちである。なぜ体よりも頭が大きくなるのであろうか。これには血液循環と卵円孔・動脈管の存在が深く関わっている。

 

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上の図のように、上大静脈と下大静脈は心房の別々のところに流入している。下大静脈は酸素化されているきれいなものに対して、上大静脈は酸素化は低い。

右心房に帰ってきた血液は前進するので下大静脈から帰ってきたものはそのまままっすぐすすみ、卵円孔を通過して左心房へと入る。左心房に入ると左心室を経て大動脈へ行き、ほとんどが脳の方向へ流れる。故に脳はきれいな血液が十分届いているのである。

 

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上図は国立成育医療研究センターHPより引用

 

一方、上大静脈から戻ってきたきたない血液はそのまままっすぐと右室にいき、肺動脈の途中で動脈管を通り下半身に向かう。動脈管は鎖骨下動脈よりも末梢にあるので、下半身にいく血液は相対的に汚いと言うことになる。

このように頭部にきれいな血液を集中して集めることであたまでっかちとなるのである。