つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

RIST検査とRAST検査の違い

RIST検査とRAST検査の違い

1型アレルギーの検査にRISTとRASTがある。


RIST:radioimmunosorbent test(放射性免疫吸着試験)


RAST:radioallergosorbent test(放射性アレルゲン吸着試験)

 

RISTは血清中の総IgE値を測定するのに対し、RASTは特定の抗原に対する特異的抗体を測定する検査。RISTはアトピーの強弱判定に用いられる。また、寄生虫感染でもIgEは高値になりうるので鑑別としては必要。

RASTはRISTとは異なり、抗原に特異的な抗体を検出することができるので、何に対するアレルギーなのかを調べることができる。感度は高くないが採血だけでできるというメリットもある。RASTは吸入抗原においては信用性が高いが、食物アレルギーにおいては偽陽性、偽陰性のことが多いので注意が必要。

 

おまけ:別の1型アレルギーの検査法方としては皮膚テストがあり、予想される抗原を皮膚内に注射してその反応を見る。更に簡便な試験はスクラッチ法で注射せずに針で皮膚を軽く傷つけてそこに抗原を垂らすというものもある。