つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

肝硬変で低ナトリウムになる機序

肝硬変で低ナトリウムになる機序

 

肝硬変ではアルブミンの産生能が低下することにより膠質浸透圧が低下し、水が間質に移動する。それにより血管内が脱水状態となり、代償的に水を血管内に増やそうとする機構が働く。

一つはアルドステロンによる遠位尿細管からのナトリウムの再吸収であり、もう一つはバソプレシンによる集合管による水の再吸収である。ナトリウムの再吸収があると高ナトリウム血症になってしまう様な気もするが、ナトリウムの移動に伴いそれを薄めようと水も移動し、さらには集合管での水の移動もあるのでトータルで考えるとナトリウムは薄まる傾向になる。よって肝硬変では低ナトリウム血症をきたすのである(ただし臨床的に問題になる頻度は高くないようである)。