日本で大腸憩室が増えている理由
日本で大腸憩室が増えている理由
憩室の原因としては腸管内圧の上昇が第一の要因である。食生活の欧米化で肉食の増加、また野菜などの食物繊維摂取量の減少により便秘が起こりやすくなりそれにより大腸の腸管内圧が上昇し、大腸壁の抵抗性の弱い部分から粘膜が飛び出て憩室を生じていると考えられる。日本人は右側結腸に多く発症し、欧米人は左側のS状結腸に発症しやすいというデータがあったが、近年は日本人でも食の欧米化が影響してか左側での発症が上昇している(民族によって何故好発部位が違うのかは不明)。なお、ほかの部位の憩室に比べると憩室炎や憩室出血などの合併症が多い。特に大腸右側での憩室炎は急性虫垂炎との区別が難しいことがあるので臨床的には慎重な診断が必要。