3音のする疾患のゴロ・覚え方
3音のする疾患のゴロ・覚え方
三音というのは拡張早期に僧帽弁が開き、左心房から左心室に血液が送られ、心室壁を振動させている音である。つまり、心室拡張期の容量負荷の増大を反映していると考えることができる。
(一方、4音というのは心房ががんばって血液を心室に送る際の音であり、心室の拡張末期圧が上昇している際に聞こえる。)
3音のする疾患の語呂合わせ
あら まあ ブスだ あそんでる パンダ さん
大動脈弁閉鎖不全症(AR)
僧帽弁閉鎖不全症(MR)
心室中隔欠損症(VSD)
心房中隔欠損症(ASD)
動脈管開存症(PDA)
さん(3)
ゴロで覚えるのもアレなので機序も軽く把握しておきましょう。
以下、ざっと解説
3音のメカニズム
AR:大動脈から勢いよく逆流してきた血液が左心室壁を振動させることによる。
MR:収縮期に心房に逆流していた分だけ拡張期に心室側に勢いよく戻ってくるので心室壁は振動する。
VSDは左右シャントで肺血流量が増え、結果的に左心への容量負荷がかかる。
ASDは左心房から左心室へ短絡した血液の分だけ肺動脈を通って左心房へ多く帰ってくる。その戻ってきた分だけ左心房から左心室壁を振動させる。
PDA:動脈開存症は大動脈の血液が動脈管を通じて肺動脈へ流入する。結果として左心房に戻ってくる血液が増えるので、その分、心房から心室へ勢いよく血液が送られて心室壁が振動する。