つねぴーblog@内科専門医

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原発性アルドステロン症でテタニーが生じる理由

原発性アルドステロン症でテタニーが生じる機序

 

原発性アルドステロン症とは副腎皮質の球状層に腫瘍あるいは過形成が起こりアルドステロンが過剰に分泌される疾患である。アルドステロンの役割としてナトリウムの再吸収とカリウムの排出があるので、アルドステロンの機能が亢進すると血中ナトリウムは上昇し、血中カリウムは低下する。低カリウム血症ではそれを補充しようと細胞内から細胞外にカリウムが移行するが、電気的な中性度を保つためにH+が細胞の中に入る。尿細管でも同様にカリウムの排出が抑制されて代わりにH+が排出される。すると体内からH+が減り、代謝性アルカローシスとなるのである。

アルカローシスではアルブミンと結合するカルシウムイオンが増えてしまうので、遊離カルシウムイオンが減り、テタニーとなるのである。(*アルブミンは酸性では+に、アルカリ性では−になる。よってアルカローシスではアルブミンは−に電荷し、+イオンのカルシウムと結合しやすくなる)