つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

IABPの適応と禁忌

IABPの適応と禁忌

 

IABPとはintraaortic balloon pumping(大動脈内バルーンパンピング)の略で心不全時の循環補助に用いられる。心筋梗塞後の心不全などに対して薬物療法に加えて使われる。方法としては、胸部下行大動脈にカテーテルでバルーンを挿入し、心拍に同期して拡張、収縮を行うようにしている。
拡張期に拡張することによって心臓から送られる血液はバルーンによりせきとめられるので大動脈拡張期圧が上昇し、血液は冠動脈に逆流して入り込む。また、収縮期にバルーンを急速に収縮することで、大動脈の圧が急激に下がり心臓から血液が送られやすくなる(=後負荷の軽減)。尚、IABPによる心拍出量の増加率は約15%と言われているのであくまで補助にすぎない。

*前負荷と後負荷の違いについては

前負荷と後負荷の違い - とある医学生の雑記帳

参照

 

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↑画像は東海メディカルプロダクトより引用

 

 

 

IABPの適応は

1、急性心筋梗塞後の心原性ショック
2、低心拍出量症候群
3、開胸術後の人工心肺からの離脱困難時

など

 

IABPの禁忌は

絶対的禁忌として大動脈便閉鎖不全症、解離性大動脈瘤。
相対的禁忌として閉塞性動脈硬化症

がある。