つねぴーblog@内科専門医

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貧血の計算。RPIとは何か

貧血の計算。RPIとは何か〜

 

RPIとはreticulocyte production indexの頭文字で網赤血球産生指標のことである。網赤血球とは成熟赤血球の前駆細胞のことで、網赤血球が多いほど血液細胞をたくさん作ろうとしているということになる。

 

RPIの計算式としては
RPI=網赤血球(%)×Hct(%)/45×1/網赤血球成熟係数
が用いられる。

 

網赤血球成熟係数は男性ではHtが45%、女性では40%の時に1として、Htが10%下がるごとに成熟係数は0.5%上がるとされるので・・

 

つまり男性の場合
RPI=網赤血球(%)×Ht/45 ÷(3.25-0.05×Ht)
女性の場合
RPI=網赤血球(%)×Ht/40 ÷(3.00-0.05×Ht)
が正確な計算式である。

 

RPI<2なら産生低下
RPI>2なら貧血に対する骨髄の反応は正常と言うことになる。血が足りない分、骨髄ががんばって代償しようとしているサイン。例えば溶血性貧血、出血、鉄を補充された鉄欠乏性貧血などではRPI>2となる。

 

もしRPI<2の場合、他の原因を考える。
・化学療法後、鉄、ビタミンB12、葉酸不足などはないか?
・炎症性貧血はないか?
・腎性貧血によるエリスロポエチンの低下はないか?
・骨髄疾患は考えられないか?
各種のスクリーニングが必要になる。