破砕赤血球の原因と鑑別
破砕赤血球の原因と鑑別
破砕赤血球とは・・・
赤血球が物理的な力により破壊されたときに出現する赤血球の断片である。原因として考えられるものとしては、TTP、DIC、HUS、人工弁置換などが考えられる。
meddic.jpより引用
TTP:血栓性血小板減少性紫斑病
von willebrand因子を切断する酵素が不活性化していることにより、von willebrand因子が巨大なまま残り血小板が必要以上にくっついて血管の至る所で血栓が形成される。この血栓に対して流れてきた赤血球が当たって砕けるため破砕赤血球が認められる。
DIC:
悪性腫瘍や敗血症を基礎疾患としてサイトカインや組織因子の血中濃度が上昇し、血小板や凝固因子が活性化され微小血栓が多発する。故にTTP同様、微小血栓に赤血球がぶつかり破壊され、破砕赤血球が認められるようになる。(頻度としては10%ほど)
HUS:溶血性尿毒症症候群
微小血管内皮障害や血小板活性化が原因となり、微小な血小板血栓が多発する疾患。多発した微小血栓間を赤血球が通過しようとするのでこれも同様に破砕赤血球を認める。