つねぴーblog@内科専門医

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細菌性髄膜炎に対してステロイドを用いる理由

細菌性髄膜炎に対してステロイドを用いる理由

 

細菌性髄膜炎の治療として抗菌薬を使うのは当然であるが、それと同時に副腎皮質ステロイドも用いるのはなぜだろうか。

細菌性髄膜炎の組織障害性には細菌感染による直接的な障害だけでなく、破壊された細菌の細胞壁成分によって引き起こされるサイトカインも二次的に障害に関与していると考えられる。このため、副腎皮質ステロイドを投与しサイトカインの産生を抑えて、その後の炎症の伸展を阻止する。実際に、ステロイドの併用で発熱期間、難聴の発生が有意に減少したとの報告がある。